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2022年5月26日更新

片手で使える自助具|介護の楽ワザ⑦

介護の経験から得たこつや便利な道具、シェアしたい情報を紹介。今回は、体を思うように動かせない障がい者や高齢者が日常の生活動作をなるべく自分でできるよう工夫された「自助具」について、作業療法士の金城知子さんが紹介します。

 包丁とまな板  

握力が弱い人、片手が使えない人、手に震えのある人の調理をサポート。 包丁の先のフックがまな板に取り付けられたスライドバーに差し込めるようになっており、包丁が安定し、テコの原理で弱い力でも食材を切ることができる。

包丁のグリップが、手の状態に合わせて柄の向きや角度を変えられるようになっているものや、形状記憶ポリマー製でお湯で温めて柔らかくすると手の形に合わせて自由に変形するものもある。
 

 コンセント  

プラグに付いているレバーを押すと、コンセントから簡単に引き抜けるアダプター。指先に力が入りにくい人や片手が使えない人でも、軽い力で、片手でコンセントを抜くことができる。

 回転式ボタン掛け  


服のボタン穴に針金を通してボタンを掛け、引っ張りながら1回転させるとボタンが掛かる。

リウマチや脳性まひなど、片手が使えない人や、指先の動作が困難な人もボタンを掛けられる。大きさの違うボタンに対応できるよう、幅の違う針金が付いていて、折り畳んで携帯できる。

 爪切り器  


ハンドルが長いので、握力が弱くても、軽い力で爪を切ることができる。爪切り刃のあるヘッドの角度が変えられるので、爪の形に沿わせやすく、左右どちらの手でも使いやすい。

 薬取り出し器  


錠剤やカプセルの薬を、片手でシートから取り出せる。シートを土台に置き、上から押さえると錠剤が出てくる。

小さな錠剤をつまむ細かな操作がいらず、リウマチで指先が動きにくい人、力が入らない人、片手が使えない人でも簡単に取り出せる。

 オープナー  


ペットボトルのふたが楽に開けられる器具。器具の穴の内側のギザギザ部分がふたをしっかりとホールドするので、握力が弱くても軽い力で開けられる。ふたの大きさに合わせたさまざまなサイズがあるほか、ドリンク缶のプルトップが開けられる機能が付いたものもある。


 金城さんからひとこと!  
専門家のアドバイス大切













金城知子さん
きんじょう・ともこ/社会福祉法人おもと会本部結ま~るケアプロジェクト、作業療法士


「自分でやりたい」かなえる器具
 
自助具とは、まひや身体機能の低下によって困難になった日常生活の動作をサポートする器具のこと。身だしなみ、家事、食事、趣味など、生活のさまざまなシーンで使える自助具があり、利用者の「自分でやりたい、できるようになりたい」という思いをかなえ、生活の幅を広げます。

近年では多種多様な自助具が市販され、ネット通販でも手軽に購入できるようになりました。しかし、使う人の生活環境や障がいの程度は人それぞれ。使い方を誤ると利用者の身体機能に悪影響を及ぼす場合もあり、使用目的と身体機能を理解した上で選ぶことがとても大切です。また、市販されている自助具を利用者に合わせて改造し、より使いやすい自助具にすることもできます。作業療法士など専門家のアドバイスを得るようにしましょう。

利用者にとっては、使いやすさだけでなく、見た目も大事です。自助具が「見た目が悪いから、使いたくない」とならないよう、利用者の感性にも気を配るようにしましょう。

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「介護の楽ワザ」記事一覧

取材/赤嶺初美(ライター)
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1816号 2022年5月26日紙面から掲載」

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