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2020年7月9日更新

子どものお付き合い、どう向き合う?|思春期の性教育[3]

文・百名奈保|子どものお付き合い、どう向き合えばいいのでしょうか? 子どもたちの声とともに、考えてみましょう。


A コミュニケーション取って助言を

 

土曜日は彼氏とデート(小5)

小学5年生の女の子に「私、彼氏がいるの。土曜日はデートだよ」と言われて、衝撃を受けたことがあります。児童館で遊んでいた、まだ幼い印象を受ける女の子です。

11歳のお付き合いはどんなことをするのか彼女に聞いてみたところ、ショッピングセンターで買い物(たぶん学用品)をするとのこと。さらに話を聞いてみると「ハグされて、キスすることに憧れてるの」と、ドキドキさせられる発言。「今どきの小学生はこんなに進んでいるの?」と、驚きました。

デート経験のある女子中学生は29%(男子27%)、女子高校生は59%(男子54%)、女子の方が男子より少し上回っているというデータがあります(日本性教育協会、青少年の性行動全国調査2017)。異性(好きな人、同性もあり)に関心を持つ時期、関心の高さには個人差があり、恋愛感情や性的要求を全く持たない人(アセクシャルなど)もいますが、多くの子どもたちは、親が思っているより早い年齢から恋愛に興味を持ち、行動してみたいと思っているようです。


応えるのは彼女のつとめ(中2)


中学2年生の女子から「彼氏の要求に応えるのは彼女の“つとめ”ですよね?」と、聞かれたことがあります。「本当はキス以上のことをしたくないけど、彼の機嫌が悪くなるから“我慢”してそれ以上のことに応じている」と、話していました。

恋人と付き合うことは、お互い対等な人間関係で、どちらかが我慢するのは間違いです。子どもだけではなく大人も、付き合っている人から嫌なことをされたら、それは暴力です。

交際相手からふるわれる暴力を「デートDV」と言いますが、殴る、蹴るなどの体への暴力の他に、携帯を細かくチェックするような過剰な束縛、大声で怒鳴る、言葉で脅す、性的な行為を強要することなども暴力です。デートDVのことは、中高生の思春期講演で必ず話をします。





sexは何歳から?(中学生)

複数の男子中学生から「sexは何歳からしてOKですか?」と、聞かれたことがあります。日本の刑法上の性交同意年齢(性行為を同意する能力があると認められる年齢)は13歳とされていますが、中学生でもお互いに好きであればsexをしても構わないということではないと思います。

私は生徒さんに「sexは、もし妊娠した場合、2人で赤ちゃんを育てる覚悟がある時にするもの」「sexは悪いものではなく、心と心がつながる最高のコミュニケーション。でも、今することではない」と、伝えます。

親に信頼してほしい(高校生)

親としては、人を好きになることは成長の一つとして喜ばしいことなので、思春期の子どもに好きな人ができたらうれしいけれど、スマホやネットからの情報があふれているので心配な気持ちになると思います。

ある男子高校生が「好きな人と交際して3カ月。親は妊娠とかありえないことを心配して付き合うことを反対するけど、もっと僕のことを信頼してほしい」と、言っていました。

親は子どもの交際を頭ごなしに反対したり、細かいことをしつこく聞いたりせず、コミュニケーションをはかりながら気になることがあれば助言する、という距離の取り方が大切だと思います。とはいうものの、とても難しいことですよね。
 


 
ひゃくな・なお/那覇市嘱託助産師・保健師として、学校で性教育について講話。子どもたちからの相談も受け付けている。那覇市首里で、「助産院*きらきら」を開業
same-moon@comet.ocn.ne.jp

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1718号 2020年7月8日紙面から掲載」
 

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