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2022年8月11日更新

[沖縄・輝く女性を紹介]彩職賢美|一般社団法人 金武町観光協会 安次富 逸子さん|魅力発信し町を元気に

金武町は異国情緒漂う新開地があり、山や川、田んぼと自然も豊富。多彩な町の魅力を県内外に発信しています。近年はSNSなどの活用にも力を入れています。多くの人に足を運んでもらい、町を元気にしたい。

「町を盛り上げたい」思いが力に

一般社団法人 金武町観光協会
安次富 逸子さん


ラジオや動画でも魅力伝え
子どもへ食の支援活動も

周りの人からは「いっちゃん」と呼ばれ親しまれている安次富さん。観光協会の職員として観光客の町への誘致業務や会員からの相談にも対応するなど、業務は多岐にわたる。

自らを「金武町PR大使」「歩く広告塔」と呼び、県内外でのPR活動に情熱を持って取り組んでいる。「特に金武町(きんちょう)という地名を知らない人が多い県外での活動では、自分たちのブースに足を止めてもらうのは難しい。そこで、赤やピンクなど目立つ色のシャツを着て目を引くように心掛けています」と話す。

安次富さんの提案で、ことし町のガイドブックが一新された。「沖縄らしい空や海のイメージから表紙に青色を多用していたのですが、もっと目を引くよう赤系の色を使い、“きんちょう”のルビを大きめに振りました」と説明。その結果、ガイドブックに手を伸ばす人が増え、「タコライス発祥の地なんですね」など、反応に手応えを感じるようになった。

「金武町は異国情緒あふれる『新開地』がある一方、田園風景が広がり自然も豊か。そのギャップが面白い」と観光協会に携わるようになった。最近では、もっと幅広い年代に町の魅力を発信しようとSNSの活用にも力を入れ、テレビやラジオなど県内外のメディアからの出演依頼が少しずつ増えてきたという。

県内のラジオ局の企画で金武町を紹介する番組があり、安次富さんがゲスト出演し、町の多彩な魅力を伝えた。その放送の後、県外出張の折に「ラジオ聴きましたよ。コロナが落ち着いたら金武町に遊びにいきます」と声を掛けられることも増えてきたという。「人と人とのつながりを強く感じられるのが楽しい。仕事のモチベーションアップにもつながっています」とにっこり。

協会の業務の傍ら、子育て支援を目的とする団体「タコライスラバーズ」の活動にも参加。企業や個人が支援した金額分の食券「みらいチケット」を協力店に発行し、そのチケットを使って子どもたちが無料で食事ができるよう支援する活動だ。同団体の金武町支部支部長として協力店へ利用状況を確認するほか、コミュニティーラジオを通し、子どもたちにチケットの利用を促している。利用した子どもたちの中には「大人になったら支援する側に回りたい」と話す子もいる。

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高校生のころから地元の青年会に所属し、役員も務めていた安次富さん。リーダーシップを発揮してきた経験を買われ、20代から、地域の米寿のお祝いなどの司会を任されていたという。以前から、町の催事に携わっていたこともあり、観光協会理事でもある同級生に「一緒に金武町を盛り上げないか」と誘われたことが今の仕事のきっかけに。

常に意識していることは「笑顔でいること」。「ガハハ」と豪快に笑い、その屈託のない笑い声で周りも笑顔にする。同僚からは「『おはよう!』と元気に出社したかと思えば『昨日さぁ…』とすぐ楽しい話を始める。一気にその場を明るい雰囲気に変えるムードメーカー」と評されている。

昨年、観光協会の前会長から、もっと県内外にも金武町の魅力を伝えたいとの要望を受け、ユーチューブチャンネル「いっちゃんねる」の配信を開始。町のイメージキャラクターの「金武ターム君」と町の話題を届けている。「私ばかりがしゃべっていては、視聴者も飽きがくるはず。若い人が登場することで新たな展開を図りたい」と、今年から県内を中心に活動する町出身の若手俳優・仲間千尋さんもメンバーに加えた。

「金武町は素通りされてしまう現状があるので、足を運んでもらえるよう、多彩な仕掛けをしていきたい」と意気込んでいる。


 県外でのプロモーションも好評 

ことし7月、東京で開かれた、琉球カーニバル「歌とお笑いの祭典」の会場の一角でプロモーションを展開。ブースの垂れ幕には、“きんちょう”と読んでもらえるよう、ルビが大きく振られ、沖縄本島のどこに位置するか分かるよう、地図も載せた。「タコライスなら知っている人が多いので、実際のタコライス(レトルトパック)を展示。それが効果的で、多くの方に立ち寄ってもらいました」と安次富さん。観光協会の公式LINE登録した人を対象にタコライスをプレゼントするなど、特典も設け好評だったという。

※写真は安次富さんのFacebookより


 安次富さんのパワーの種 

Q.休日の過ごし方は?
休みの日は、撮りためておいた、お笑い番組を見るのが、癒やしの時間。テレビを見ながら大笑いすることでストレス発散になります。番組に対してツッ込みを入れることもよくあります(笑)。
好きな芸人は明石家さんまさん。その軽快なトークに感心させられています。

 周りの人を楽しませたい 

常に周りの人を楽しませたいという思いを大切にしている安次富さん。どうやったら笑いになるかを常に考えている。そのサービス精神旺盛な性格は、今は亡き父親譲りだという。「父はよく、イベントなどで誰もいない舞台に上がってはカチャーシーを披露するなど、観客の笑いを取るのが得意でした。父に引っ張られ、私も一緒に踊ることもよくありましたね」と笑う。

最近のユーチューブチャンネルでは、町内にある酒造所の泡盛がフランスの日本酒コンテストで受賞したことを祝って、あらかじめ口の中に仕込んでいた万国旗を次々と引っ張り出し=写真、周りの笑いを取った。





プロフィル/あしとみ・いつこ 1976年、金武町出身。宜野座高校卒業後、別府大学短期大学部に進学。卒業後、金武町役場・教育委員会で8年間臨時、委託職員として務めた後、本採用。一身上の都合により退職。その後、学童や保育園に勤める。2019年、金武町観光協会に就職。県内外に金武町の魅力を発信している。



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撮影/比嘉秀明 文・安里則哉
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1408>
第1827号 2022年8月11日掲載

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安里則哉

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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。

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