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2018年4月19日更新

[彩職賢美]うるま農場ポニーパーク厩務員の伊波純子さん|馬と一緒に

伊波純子さん(35)はうるま市石川にある、うるま農場ポニーパークの厩務員。厩舎には14頭の馬がいる。「馬は優しい心そのままの、優しい目をしている。癒やされます」。3歳から24歳の6人の子どもの母でもある伊波さんは「乗馬人口を増やしたい」一心で、15年ほどのブランクを乗り越え、馬の世界に戻ってきた。


 

優しさと癒やし 馬がくれた

うるま農場ポニーパーク厩務員
伊波純子 さん

「馬たちの表情がすごくいいね」。伊波さんが発信するツイッターへのコメントだ。「目指すところなのでうれしいです」。馬は14頭、1歳馬が2頭で、1頭はうるま農場で生まれた。馬が穏やかに過ごせるよう、日々の心配りを怠らない伊波さんにとって、ツイッターに寄せられる温かいコメントは励みだ。

馬に初めて接したのは中学2年のとき。自宅近くの乗馬クラブに先に入った弟を追って入った。今、弟も一緒にポニーパークで働いている。高校2年まで乗っていたが、結婚してすぐに家庭に入ったこともあり、馬との触れ合いは中断していた。

馬に癒やしを求めるきっかけは、勤めていた会社のマタニティーハラスメントだ。退社し、傷ついた心は、中・高時代の馬との緊密な触れ合いを思い出させた。

6番目の子どもが1歳になったのを機に、県内の乗馬クラブに厩務員として働いた。うるま農場との縁は、オーナーで(有)三和の社長・平良聰さんと母が同級生だったこと。母が平良さんから「鞍の乗せ方を教えてほしい」とお願いされたのだ。当時、農場には馬を知る社員がいなかった。

ポニーパークは伊波さんが来る前、屋根付きの馬場はあるが、厩舎はきちんとしてなかった。そこで、馬にとって居心地の良い厩舎に改装。屋内馬場に隣接していたマンゴー畑には白砂を大量に運び入れて屋外馬場にした。

この4月から「キッズ・クラブ」を創設した。「子どもたちにとって馬は心の成長の糧になる。優しい心を持っている馬とぜひ触れ合ってほしい」。かつて自らも心を慰めてもらった馬の癒やし効果を子どものころから体感してほしいのだ。

クラブでやることは馬の世話全般だ。もちろん飼育員が付き添っての乗馬体験、引き馬などもできるが、餌やり、馬房の掃除など伊波さんらと一緒に馬の世話の手伝いをしてもらいたいのだ。

子どもたちにとって馬は、犬や猫と違って体が大きい。子どもの中には怖がる子もいるが、伊波さんの末の3歳の子がポニーにさっそうとまたがっている写真を見せると表情がなごむという。

伊波さんの仕事は、馬の世話だけにとどまらない。内外に馬の様子を伝える情報発信も伊波さんの仕事なのだ。ツイッター、フェイスブック、インスタグラムを通して馬たちの365日24時間を発信している。

そんな伊波さんを喜ばせたのが、ことし2月にツイッターで「6万3千件いいね」を記録したことだ。

馬のたてがみと前髪を切り、調えすぎたのが逆に「かわいい」と多くの人の共感を呼んだ。情報発信は主に業務外の時間、家事を終えての夜中12時ごろにやっている。

「うちの子(馬)たちをみんなに見てほしい。すごくかわいいし、面白いから」。馬たちの個性は「(人間に例えると)十人十色」。いつも接していると分かるようになるという。それをみんなに自慢したいのだ。

馬たちの健康面は、農園内にある焼き肉店で偶然、知り合った獣医師に専属で診てもらっている。「健康第一ですから」。伊波さんの馬への愛情はこの一言に集約される。


6万3千件のいいね

6万3千件のいいね
「6.3万件のいいね」が表示されているスマホ=写真。リツイートは2.7万人だ。ツイッター、インスタグラムなどあらゆるSNSを駆使して情報発信するのは伊波さんの担当。前髪やたてがみを散髪した馬の写真が「かわいい」と人気を集めたようだ。


ポニーにまたがり得意満面の4男3歳。馬にはこんな小さな子でも乗れるということが一目瞭然、個性を買われ、ポニーパークの“広報マン”に。 厩舎でのお気に入りの場所は作業用一輪車。昼寝をしたり、くつろいだりしているとポニーがちょっかいを出したりする。

ポニーパークの"広報マン"
ポニーにまたがり得意満面の4男3歳。馬にはこんな小さな子でも乗れるということが一目瞭然、個性を買われ、ポニーパークの“広報マン”に。
厩舎でのお気に入りの場所は作業用一輪車。昼寝をしたり、くつろいだりしているとポニーがちょっかいを出したりする。

ポニーパークではこの春、「キッズ・クラブ」を立ち上げ、現在会員を募集中だ。 餌やりや馬小屋の清掃、引き馬などを通して馬の優しさを実感してもらう。 飼育員が付き添っての乗馬もできる。 問い合わせは、電話098-965-5700へ。

馬の世話を体験しませんか

ポニーパークではこの春、「キッズ・クラブ」を立ち上げ、現在会員を募集中だ。
餌やりや馬小屋の清掃、引き馬などを通して馬の優しさを実感してもらう。
飼育員が付き添っての乗馬もできる。
問い合わせは、電話098-965-5700へ。



伊波さんのハッピーの種
Q.幸せを感じるのは、どんな時?
子どもたちと過ごしている時間を大事にしています。日々の暮らしの中で子どもたちの成長が感じられたとき、幸せだなあと思います。
普段、夕食を一緒に食べているときとか、約束をして映画を見にいったりする時間は楽しいです。
3歳の末っ子が闘牛にはまっているんですよ。RBCテレビ番組の「闘牛戦士ワイドー」のヒーロー・ワイドーが好きで、それで闘牛も好きになったみたい。一緒に闘牛を見に行くのも楽しみです。


PROFILE|いは・じゅんこ|1982年うるま市出身。中学、高校時代に近所の乗馬クラブに通う。結婚後、子育てなどに専念。途中、県内の建設会社に2年ほど勤めた後、退社。末の子が1歳のときに中・高時代に通った乗馬クラブの厩務員に。2016年からうるま農場ポニーパークに移る。
PROFILE
いは・じゅんこ
1982年うるま市出身。中学、高校時代に近所の乗馬クラブに通う。結婚後、子育てなどに専念。途中、県内の建設会社に2年ほど勤めた後、退社。末の子が1歳のときに中・高時代に通った乗馬クラブの厩務員に。2016年からうるま農場ポニーパークに移る。



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撮影/比嘉秀明・編集/上間昭一
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1297>
第1604号 2018年4月19日掲載

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