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新城和博

2018年12月7日更新

ぼくの沖縄〈復帰後〉史レコード!八重瀬のくじらブックスのトークイベントにて|新城和博のコラム

ごく私的な歳時記Vol.46|首里に引っ越して20年。「ボーダーインク」編集者でライターの新城和博さんが、この20年も振り返りながら、季節の出来事や県産本の話題をつづります。



今年の11月は忙しかった。恒例の那覇・沖映通りでの「えきまえ一箱古本市」、那覇・首里のまち歩きガイドをかってでた「東京スリバチ学会@那覇」、そして、初めて八重瀬のくじらブックスで行った、『ぼくの沖縄〈復帰後〉史プラス』刊行記念のトークイベント。本と記憶と街を巡るツアーという感じだ。
『ぼくの沖縄〈復帰後〉史』というのは、ぼくが2014年にボーダーインクから刊行した本だが、今回増刷するにあたって、2014年から今年までの出来事もプラスした増補改訂判として改めて出した。1972年の沖縄の「日本復帰」から今までのことを、社会的な出来事と個人的な出来事をからめて書いたエッセイなので、だいぶノスタルジックな内容である。しかし今回付け足したのは、2014年から2018年の9月30日までのことなので、思い出というよりは、ほぼ同時進行的な話題という感じであった。このコラム欄で書いた「寒い冬だから雪が降った」という話題にもふれた。2016年1月のことでした。



くじらブックスでやったトークイベントは、改めて「〈復帰後〉史」を語るということで、店主のとけしさんを聞き手にして、約2時間ほど、楽しい時間を過ごした。
今回は、その時代に聞いていたレコードやテープ、CDを持ち込んで、話題に応じて曲をかけつつという、いわばDJスタイルで進行した。
久しぶりにレコードを引っ張り出してきて、ターンテーブルにのせ針を落としたのだが、これが実に楽しかった。
レコードプレイヤーはないけれど、なかなかレコードは捨てられない、という方は多いと思う。小学生の時に買ったフィンガー5から始まり、ビートルズ、クイーン、ウイングス、はっぴいえんど、大貫妙子、サイズ……、きりがないが、話が終わったあとも、そのままかけ続けてしまった。
レコード盤は、意外にかびてもおらず、少しくらいの針飛びも全然気にならない。昔は傷がついたらとっても落ち込んだものだが、もうレコードがまわっているのを見るだけで楽しかったりする。
あの頃。小遣いがたまったらビートルズのレコードを買い、クイーンの新譜が出たら授業の休み時間に学校を抜け出し、レコード屋に買いにいったりしていたなぁ。
LPは、久々に取り出すと大きいなぁ。いまはダウンロードの時代であるが、やはりそれなりの質量があるものに惹かれてしまう。レコードの溝に音が刻み込まれているというわかりやすさがいいではないか、なんて思うような時代になるとはね。

くじらブックスで最初にかけた曲は、大瀧詠一の「空飛ぶくじら」。八重瀬の空に、今は亡き大瀧詠一の声が響いた……ような気がした。



※新城和博著『増補改訂 ぼくの沖縄〈復帰後〉史プラス』刊行記念トーク
ジュンク堂書店那覇店 地下イベントスペース
12月23日 日曜 16時スタート 

それぞれの沖縄〈復帰後〉史を語る

出演
新城和博(著者・編集者)×新良幸人(唄・三線)
参加費無料

 「雪が降った」のエッセイは
https://konoie.okinawatimes.co.jp/info/column/7559/ です。

 

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ライター/編集者
1963年生まれ、那覇市出身。沖縄の出版社「ボーダーインク」で編集者として数多くの出版物に携わるほか、作詞なども手掛ける。自称「シマーコラムニスト」として、沖縄にまつわるあれこれを書きつづり、著書に「うちあたいの日々」「<太陽雨>の降る街で」「ンバンパッ!おきなわ白書」「道ゆらり」「うっちん党宣言」「僕の沖縄<復帰後>史」などがある。

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