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喜屋武奈央子

2018年7月27日更新

グローバルに活躍するために ~ガチでぶつかってくれる友人を見つけましょう。|喜屋武奈央子のコラム

喜屋武奈央子のfunokinawaコラム[vol.12]




皆さんには、家族以外で心から信頼し何でも話せる友人がいますか? その人は、時間帯に関係なく真摯(しんし)にあなたに向きあってくれますか?

海外に住んでいると自分が育ってきた環境とは、日々のちょっとしたことや職場のカルチャーが違うために、日本に住んでいる時よりストレスを感じやすいと思います。日本に住んでいる時は気軽に、「今日こういうことがあってね・・・」と話せる友人がいても、海外に住んでいると日本とは時差があるため、「ちょっと聞いてよ」という感じで連絡をすることをためらってしまうかもしれません。ましてや、職場でのミスなど深刻な内容の場合はある程度話すのに時間が必要ですから、朝から仕事があったり子どもの用事などでスケジュールが決まっているであろう相手に電話をして、睡眠などの時間を奪ってしまっては迷惑がかかってしまう・・・と、ためらってしまうかもしれませんね。しかし私の経験上、ためらうことなくいつでも話せる友人がいるかどうかで、過ごしやすさが断然違ってきます。

私の親友の1人は、米国イリノイ州シカゴに住んでいるセルビア人の女性です。彼女とはアイオワ大学に留学中に知り合ったので、もうかれこれ20年以上の付き合いになります。大学での専攻は違っていましたが、特に約束していなくても学生ラウンジや図書館、カフェテリア、休日のカフェ等で自然に会うことが多く、将来の夢や今期履修している授業、恋愛やその他の他愛もないことについて、話をするようになりました。彼女も私も外国人なので、外国人ならではの共通の悩みなどもあり、話すことは尽きませんでした。大学を卒業して私たちは離れ離れになり、仕事でそれぞれ多忙になりましたが、久しぶりに話しても昨日会ったかのように話すことができたり、時差に関係なく話すことができるというのは、お互いにとって心のよりどころです。

以前のコラムで、「非常に強いストレスを感じた時に気心の知れた友人や家族に話を聞いてもらうこともいいのですが、そうそうタイミング良くそばにいてくれるわけではないし、特に海外にいると時差の関係で一番必要な時に相手はすっかり夢の中・・・ということもしょっちゅうあるので、1人でできるストレス解消法を見つけておくことが大切です」と書きました。しかし、いつでも気兼ねせずに本音で話せる友人がいるというのは、ストレス解消の手段としてだけではなく、それ以上に、自分の成長のために必要なことだと痛感しています。

自分のことで言うと、40代の今は20代や30代とは違う悩みが増えてきています。種類が違うというより、悩みの濃さや質が変わってきて、これまで避けてきた感情がひょっこり頭をもたげてくることが多くなったように感じます。すると、ある程度の人生経験をしているというプライドもあるので、素直にその感情や考えに向き合うことができなくなったり、「20代じゃあるまいし、今更こんなことぐらいで傷つかないわ」とクールぶってみたり、「ガードが甘かったかしら。つけ入る隙を与えないように、脇を固めなくっちゃ」とますます考えが頑な(かたくな)になったりします。しかし、そうやって対策をしても必ず無理が出てくるので、上手く対処できない自分が恥ずかしくなり、「いい大人なのに、こんなこともできないなんて・・・」とみじめで情けない気持ちでいっぱいになる時があります。そういう時に、常に自分に真剣に向き合ってくれる人がいれば、自分が精神的に成長する後押しをしてくれます。自分が精神的に成長をすると、後輩たちが似たような状況でもがき苦しんでいる時、心から愛のこもったアドバイスをすることができるようになります。そして、その後輩たちが次の後輩たちに同じようなことをして・・・という連鎖が続くことを考えると、あなたが精神的に成長するのは他者にとっても非常に価値のあることだと思いませんか?

ある程度の年齢になって、今まで見ないようにしてきた感情と向き合うのはとても苦しいことですが、今までの経験上ここで避けてしまったら、その感情はまた時間をおいて戻ってきます。メールやSNSなどのバーチャルの世界ではなく、ガチでぶつかれる関係性を持つことは、今後ますます重要になってくると思います。私はこれからも恐れずに精神的に成長していきたいと思いますので、皆さんもぜひお仲間に加わりませんか?



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1974年に沖縄本島(現在のうるま市)で生まれる。父の仕事の都合で10歳の時に新潟県に、13歳の時に北海道札幌市に引っ越す。大学3年まで札幌市で過ごし、21歳で米国アイオワ州にあるアイオワ大学に編入し、学士号(経済学)と修士号(第三世界の開発)を取得。卒業後は東京の財団法人や政府機関で働いたのち、国連の専門機関である国際労働機構(スリランカとスイスのジュネーブ)で勤務。帰国後は沖縄に戻り、現在は恩納村にある沖縄科学技術大学院大学(OIST)で勤務。1児の母。

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