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COLUMN

金城真知子

2022年1月24日更新

子育てのように 夫婦も育む|金城真知子のコラム

3人の子育てワーキングママ金城真知子が「ホッとする沖縄時間vol.77」をつづります。

あっという間に1月も終盤。
「今年もよろしくお願いします」とか「初○○」という言葉を口にすると
出遅れた感じでなんだか気恥ずかしいが、
2022年最初のコラムは、今の私に1番大切な「夫婦(パートナー)」について書いてみることにしたい。
 

〜〜 夫婦13年目の私たち 〜〜


ここ最近、夫婦仲やパートナーシップの事を聞かれる事が増えてきた。

というのも、ママたちが我が子自慢をするように、夫を知らない人に対してもぽろっと我が家の『神夫』の話をしちゃうし、SNSでも「幸せ〜」って書き込んじゃうし、司会を担当した新郎新婦さんにも『結婚式も最高だったと思うけど、それ以上の幸せが待ってるからね!』って伝えているからかもしれない。

今でこそ、こんなにウキウキ夫の話をする私であるが、
最初から「幸せ夫婦」な〜んて事はまったく無くって…

むしろ10年前の私は、結婚時に思い描いていた理想の夫婦像とかけ離れすぎている現実に「こんなはずじゃなかったのに…」って何度も悔し涙を流していた。


 

〜〜 押し殺した感情 〜〜


時を戻して10年ほど前。子どもたちが0歳と2歳の頃…
深夜近くまで残業して帰ってきた夫に「おかえり〜」の言葉をかけたあとは、

「もうちょっと早く帰ってこれないのかな。一日中泣いてて、トイレさえ行けなかったってば」と自分の大変さをアピール!

本来なら夫婦ふたりでやるべき子育てを、私が1人で頑張ってるんだから、もう少し配慮してくれてもいいんじゃない!ってアピールは、直接言葉にしていなくても、隠しているつもりでも、にじみ出てしまっていたと思う。

今思い返してみると、やっぱり恐ろしい(笑)

どんなに柔らかい言葉を使っても、怒りを隠した笑顔で「おかえり」って迎えた所で、それが怖いっていう事でさえ、当時の私には気付いていなかった。

案の定、夫は早く帰ってくるどころか、飲みに行く日が増えて、朝方まで帰らない日が激増していったのだ(二日酔いで起きられない夫に、怒り心頭していたのは言うまでもない)
 

〜〜 負のループから抜け出すきっかけ 〜〜


そんな負のループから抜け出せたのは「聴く」というシンプルな事だった。

キャリアアップスクールに通い、コーチングの先生から教えてもらった「聴く」スキルを、家庭内で実践してみたのだ。

元々がリポーターなので「相手の話を聞く」に関しては「得意な方」だと自負していたのに「聴く」本質をまったく分かっていなかった事に衝撃をうけた。

というのもリポートの場合、放送に必要な情報を選んで・視聴者の興味のある内容に合わせながら質問して組み立てていく。相手の方もリポーターに聞かれた事に対して応えていくというスタイルなので「視聴者」と「出演者」をつなぐ役割で会話を成立させていたのだ。

でも「夫婦」となると話は別物。

当人同士だから、第三者的な立場なんてもんじゃない。
直接向き合うから、客観視もできなくなって「なんでそんな事 言うの〜」って「言葉で表現できない感情」までもが積み重なっていく。

だからこそ、こじれてしまっている時には、
どうせ分かってくれないハズと「ひねくれてしまった」心を向き合わせて、押し殺していた感情のフタをずらしながら、本音が出てくるまで、忍耐強く「聴く」必要があるからだ。

ちょっと難しいのは、本人が意識していない「固定観念」や「価値観」が出てくるまで、解決を焦らず、とにかく時間をかける事。
「当たり前すぎて」言葉にできていない本音や、夫婦として生活を共にすると「なんだか違うんだけどなー」っていうような小さな違和感のようなもの。
ささいな事から大きなすれ違いまで、すぐに答えがでなくても、また機会を変えて、何回でも聴いてみるのだ。


 

〜〜 夫婦(パートナー)って面白い 〜〜


相手を傷つけたくないからこそ、自分の怒りやマイナスの感情を押し殺したり、
「自分さえ我慢すればなんとかなる」って思っている時は、心中「こんなに頑張っているのに、なんで分かってくれないんだろう」ってひねくれてしまうし、

怒り全開で「こんなに頑張っているのに!なんで分かってくれないの!」って主張している時には、相手もファイティングポーズを崩さない。

1番大切な人なのに、遠ざかったり、対立したり…
1番大切な人だからこそ「無関心」では居られない。

ほんと夫婦って面白い。

我が家の場合、負のループを抜けたきっかけが「聴く」だったが、
もちろん、それだけで夫婦仲がよくなった訳ではない。

今でも、ちょっとした違和感を覚える度に声をかけ、
「私はこう思うんだけど、どうかな?」って事を伝え合う。

何でもない日常の会話ほど大切だなと感じて、夫の「晩酌」に毎日付き合っていたら、お酒の弱い私まで、いつの間にかお酒好きになってしまっていた(夫婦が似てくるっていうのは、こういうことなのかな)

親子関係も夫婦関係も「これが正解!」がない世界。

たくさんの失敗を繰り返しながら親として成長できるように、
夫婦関係だってさまざまな経験を乗り越えながら育まれていくものだと思う。

誰もが憧れるような「理想の夫婦」は目指さないけど、
「私たちらしく心地よく年齢を重ねていきたいな〜」って、そんな風に思ってる。

そうそう・・・
新年から、新事業を立ち上げようと奮闘している私の傍で、休日は子どもたちをみてくれる夫。昨日は寒い中、玄関の掃除を終えた後に、クリーニング店へ服を預け、夕飯の買い出しまで率先してやってくれていた。
そして夜は、夫の両親も一緒に大家族で「手巻き寿司パーティー」&「桃鉄ゲーム大会」そこに居るみんながたくさん笑った最高の時間だった。




「家の事は母親が頑張らないと」って思い込んで、1人で背負っていた10年前からは、想像なんてできなかった幸せが、今、現実になっている。

夫のサポートや家族の応援が、何よりありがたい毎日。
これからも対話を重ねていきながら、ゆったり夫婦を育んでいきたい。






金城真知子さんのコラム[カテゴリー:子育て 大人女子を応援]

 

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フリーパーソナリティー
沖縄県南城市出身。琉球大学卒業。
ラジオパーソナリティー・ウェディング司会者・スマイルトレーナー®
FM沖縄『ちゅら玉・浪漫紀行』ではライター兼ナレーターを担当。
沖縄の自然や習慣・格言などを題材にウチナーグチを交えて紹介。
本コラムでは、沖縄で暮らす3児のワーキングママとして、家族の日常を綴っていく。

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