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COLUMN

金城真知子

2021年8月10日更新

「え? なんで?」イラっとの裏に隠れているマイルール|金城真知子のコラム

3人の子育てワーキングママ金城真知子が綴る「ホッとする沖縄時間vol.72」を綴ります。

〜〜 手抜き母でも 子どもは育つ〜〜

夏休みも中盤。
これまでなら「夏休みって、毎食のご飯作りがめっちゃ大変〜」ってボヤいていたのだが、今年はちょっと違う。
「食事作りを頑張らないこと!」が私の中に浸透してきたことで、母業としてもかなり楽ちんな夏休みを過ごしている。
スーパーで買ってきた総菜やお弁当が並ぶことも多い昼ごはん。冷やしそうめんや焼きそばで済ませてしまう時もある。仕事に没頭しずぎて、子どものご飯を忘れてしまうこともある。そんな時は自分でご飯を温めてレトルトのキーマカレーを食べている中学生の姿。
去年までは「作れてなくってごめんね」だったのに、今じゃ「自分で考えてできるって成長したね〜!」と喜んでいる。ちょっとヘンテコな感じだけど、今の方が私にはすっごく心地よい。手抜きな母って感じは否めないが、それでもちゃんと育ってるから、きっと大丈夫!!



〜〜 聞かれて初めて考える 〜〜

そういえば中学生の息子の会話が、めっきり短くなっている。
「分かった」「オッケー」「大丈夫」・・・話してくれないことはないのだが、母親の私に返ってくる言葉がすごく短い。(これもきっと順調に成長している証なんだろう)
そんな中でも、息子との会話には気付かされることがたくさんあるから、母としては楽しくてしょうがない。
最近の出来事でいうと「え! なんで?」であった。

カップラーメンの容器をリビング内にある小さなゴミ箱に捨ててあった時のこと。
私が、少しイラっとした声で
「ちょっと〜、ラーメンの容器とかはさ、ちゃんと(台所にある)大きいゴミ箱に捨ててくれない?」と言った時、
息子からの「え! なんで??」の声。
息子側からすると「ちゃんとゴミ箱に捨ててるけど」という納得がいってない感じだった。

ハッとした!! そう言えば理由をきちんと話したことが無かったかも。
それなのに「ラーメン容器は台所に!」って当然のように言い放ち、も〜できてないでしょーちゃんして! って気持ちでイラっとしていた自分に気がついた。

その後は息子に、お弁当や麺の容器は「匂い」が出てくるから、近いゴミ箱ではなく、台所にあるフタ付きの大きなゴミ箱に捨ててほしいと説明。
何より小さく弾みながら「ちゃんと理由を聞けるってスゴイ事だよ! この質問ってすごく、スゴく良いことだからさ〜!!!」と何度もほめながら、これからも「え?」って感じた時は、今みたいに「なんで?」って理由を聞いて欲しいとペコリお願いした。

〜〜 小さな「イラッ」 〜〜

ゴミ捨てのように習慣化されている行動の中には自分だけの「当たり前」がたくさん隠れている。
本人にとっては、考えなくてもできちゃう「当たり前」なことを、目の前で破る人が出てくると「ムカッ」としたり「イラッ」としたりするわけである。
「なんで、この人ちゃんとしないの!」って。。。
この小さな「イラッ」が、顔を出した時は絶好のチャンス!!
今まで考えもしなかった「なんで?」を見つめ直すと、ようやく理由が浮かび上がってくる。
ゴミ出しのように、相手が知らないことなら理由と合わせて伝えたら済むことだし、時には私の方が「あれ? 何でコレやってるんだろう」って思えてくる時だってある。
言ってみれば「夏休みは毎食、母親がご飯を準備しなきゃいけない」ってことも、知らないうちに私の中に取り入れられていたマイルールだったんだと思う。

〜〜 多様性の時代に 〜〜

いつもの習慣の中にこそ、今の自分を作り上げた「マイルール」がたくさんある。
あまりにも「自然なこと」なので、普段はひっそりと隠れているけど、ふと誰かに言われて「ムカっ」ってしたり、別の人がやっているのを見て「イラっ」てしたり、、、小さな違和感を感じることで、ようやく自分が大切にしている「マイルール」がみえてくる。

多様性が叫ばれている今「相手を認める」「違いを受け入れる」ってすごく大切なことだけど、相手にOKを出すと同時に「自分はどう感じているの?」「何でこんな気持ちになってるの?」って、自分の気持ちも大切にしてほしい。
違いや差がよく分からないまま、相手を認めて受け入れようとしても、結局自分がわからなくなって混乱してしまうからだ。

「マイルール」は、何が良くて何が悪いってジャッジするための基準じゃない。
たくさんの人との出会いや成長の中で、きっと変わっていくことだし、その時の自分にとって心地いいルールを採用していけばいいだけの話である。

誰かと出会ってはじめて見えてくる自分だけの「マイルール」
時々ちっぽけすぎるルールに、恥ずかしくなっちゃうこともあるけど、気付いたら「続けてもOK」「変えてもOK」って柔軟に選んでいけることがうれしくなる。


さて、我が家の『ラーメン容器をどのゴミ箱に捨てるか問題』が、実は多様性のことまで発展させられるって話。。。夏休みの作文の課題選びで悩んでる息子に話してみようかな。(なんてね)







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フリーパーソナリティー
沖縄県南城市出身。琉球大学卒業。
ラジオパーソナリティー・ウェディング司会者・スマイルトレーナー®
FM沖縄『ちゅら玉・浪漫紀行』ではライター兼ナレーターを担当。
沖縄の自然や習慣・格言などを題材にウチナーグチを交えて紹介。
本コラムでは、沖縄で暮らす3児のワーキングママとして、家族の日常を綴っていく。

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