「クリスマスもやってくる」|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2020年11月30日更新

「クリスマスもやってくる」|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.73」

クリスマスもやってくる

日曜の朝、窓を開けると曇り空。空を眺め年末に向けて部屋の掃除を始める。
それほど寒くないけど12月の気分を盛り上げるために、スマートフォンのミュージックでセレクトされたクリスマスソング特集を聞きながら。



本や雑誌が山積みになっているのを片付けていると、流れてきたのはディーン・マーティンのLet it Snow! Let it Sow! Let it Snow! 
さっきまでぼんやりしていた気分が軽くなって、掃除機片手にリビングでステップしたくなってきた。
さすがクリスマスソング。予定はなくてもクリスマスはやってくる。
楽しい思い出が濃縮されているシーズン到来だ。
去年買った“シュガープラム”の甘い香りをクッションにふりかけたら記憶の扉が開いてツリーの幻想まで現れた。
音楽と香り。
聴覚と臭覚のダブルでイマジネーションが広がり、子供の頃の幸せな気分をよみがえらせてくれる。
スマートフォンからリング・クロスビーのホワイトクリスマスが流れている。




気がつけばあっという間に12月。
クリスマスの点灯式はなくても街にはイルミネーションが輝いている。今年らしく静かにひっそりとひかえめに。夜の街を歩きながらそう思う。
街から姿を消していくものもあるちょっぴり寂しい時代ですが、その中でも新しく登場するものもある。
なかなか取材がままならない時期、取材にこたえてくれたのはアートギャラリーの皆さん。静かに街の元気を支えていた。
今年2月、前島にアート&カルチャーを楽しむ“ホテルアンテルーム”がオープン。美術館のような空間でイベントも開催している。
個人で頑張っているギャラリストも多い。
牧志公園そばにあるギャラリーショップ“RENEMIA(レネミア)”。
今年7月、元公設市場近くにオープンした“PEEPAHOLIC ART GALLERY”。
そして9月に浮島通りにオープンした“あおみどりの木”は祖父の時代、薬局だった木造建築の建物をリニューアルしてギャラリーとしてオープン。子供の頃の思い出があふれる場所に、孫のすみれさんはアートの空間として新たな息を吹き込んだ。






新都心の元気の出る空間。
“kyoko Nakamoto Gallery”
「楽園シリーズ」でおなじみの仲本京子さんのアートギャラリー。
先日、取材でギャラリーを訪ねた。個展前でお忙しいはずなのに、京子さんはいつもどおりの明るい笑顔で朗らかに迎えてくれた。



色の調整も自分でされたというやわらかいベージュの漆喰(しっくい)の壁に、京子さんの鮮やかなアクリル画、モノトーンのペン画、クリスマスモチーフのはがきサイズの絵などが飾られていた。グッズコーナーには2021年のカレンダー、そして京子さんの絵がプリントされたマグカップも。私はその中でひときわ表情が気になった7人の琉装女性が描かれたカップを手にした。すると京子さんは、その物語の背景になったイメージを語り始めた。「この方が先生で、この若い人がお弟子さんでネ。。」と。もちろん空想の話なのだがあまりに面白く語ってくれたので、手放し難くなりそのマグカップを購入した。
おかげでその翌日から、琉装のお姉さんたちをそばに朝の珈琲タイムを楽しんでいる。




もうすぐリウボウ7階美術サロンで「仲本京子 絵画展」(12/8~12/14)が開催される。2001年からスタートし隔年の開催で今年16回目を迎えるそうだ。
海外を旅してインスピレーションを受けた風景、沖縄の懐かしい行事や自然が描かれる京子さんの絵は、彼女の人柄のように温かい。
今年は新作のオイルパステル画も登場する。

どうぞ「楽園シリーズ」に登場するはだしの人物のなかに、自分に似たひとりを見つけてくださいネ。

皆さんにとって健やかな年末でありますように。


 

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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