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2018年8月16日更新

【教育改革】アクティブラーニングって?

[変わる! 教育 vol.05]最近よく耳にする「アクティブラーニング」。自分で考え、対話を通して深めていく学習方法です。家庭でも意識して、お子さんをサポートしてみてはいかがでしょう。

A.自分で考え対話し深める
インプットからアウトプットへ

生徒同士で学び合う

学校現場が従来の一斉授業方式から、アクティブラーニングに変わり始めています。アクティブラーニングとは、自分で考えた主体的意見を、他者とのコミュニケーションにより深めていく学習手法です。テレビ番組で、教師が進行役を務め「キミはどう思う?」などとやっている海外の授業が、ソレです。
教育方法が変わってきているのは、「教育観の変化」によるものです。今はスマホやタブレットなどで、知らないこともすぐ検索しますよね。つまり「知らなくても困らない」時代です。そこで、これからの教育は、「得た知識で何を考えるか」「何を生み出すか」という「応用力・思考力」、それに加え他者と意見を交わし、より新しいものへと昇華させる「コミュニケーション力」を重視していきます。つまり、インプットからアウトプットへの変化です。
アクティブラーニングは、①思考力の開発②傾聴力(聴く力)向上③プレゼンテーション力の向上に効果的だと言われています。


基礎学力が前提

最近、授業参観に行くと、変わったなと思うことがありませんか? 以前は隣と机をくっつけるのは給食の時くらいでしたが、今は算数や国語の授業でも4~6人の班で学ぶことがあります。生徒同士で学び合い、先生はファシリテーター(促進者)として進行する。そんな授業をする先生方が増えてきました。
私の勤める明光義塾では、今年から新しい指導方法を導入し、アクティブラーニング化しています。毎回の授業で分かったことを講師に「話す」、ノートに「まとめる(書く)」ことで、インプットとアウトプットの作業を同時進行する学習方法です。皆さんも経験があると思いますが、「人に教える」ことで「自分の理解も深まる」という理屈です。
学習塾も、これからは「暗記反復詰め込みによる合格のための学習指導」から、自分でメシが食える「生きる力」「自立力」を指導するように変化していく必要があります。
フランスの小学生たちは、「フランス革命」の授業を1カ月以上かけていろんな立場に分かれて検証・議論するそうです。自国の歴史に対する理解は相当なものでしょうね。
このように、アクティブラーニングは学習効果が高いと言われていますが、メリットばかりではありません。
デメリットとしては、①基礎学力があることが前提(知らないことを話し合えと言われても、困りますよね)②計算力や漢字力など、授業中の演習の時間が大きく削られる③先生の負担が大きい(先生方も受けたことがない授業形式ですから、大変です)。その他、隣の子とおしゃべりをしやすく、授業が分からない子が増えると、学級崩壊につながる、など教育現場からの危惧も聞こえています。
家庭でできることもあるので、ご参照ください


家庭でできること

  1. 読み書き計算は、学校進度に遅れない(遅れるとほぼ授業が分からなくなる)
  2. 家庭学習の時間は毎日できるだけ決まった時間にする(小学生は学年×10分)
  3. 2のために、夕食の時間はできるだけ固定する。
  4. 「お母さんに教えてくれる?」「主人公はどうしてそうしたんだろうね?」など、学習内容に対して問いかける機会を意識して作る
  5. 自分の意見を言う機会をつくる



<アクティブラーニングの事例>

ある学校の算数の授業です(小6生、4人1班)。運動場に出てみんなで問題にチャレンジしました。

Q.あの大きな木(実物)の高さを求めなさい。
それぞれの班に与えられた道具は、三角定規(普通の小さいもの。斜辺以外の2辺の長さが同じ)ひとつだけ。8班あったのですが、半分の班が誤差1m以内で答えにたどり着きました。どうやったと思いますか?

<解答例>
三角定規を地面に置いて、斜辺の延長上に木の頂上が重なる地点を探し出し、その地点と、木の根元までの距離を測る。その測り方は、班それぞれ。定規で測る班、みんなの靴を脱いで並べて測る班、すごい班は班員みんなで運動場に寝転んで身長を足していました(笑)。このように楽しい「比」の授業は、忘れないでしょうね!




 

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文・江藤佳弘/明光義塾九州本部常務取締役兼沖縄エリア長
『週刊ほーむぷらざ』
第1621号 2018年8月16日掲載

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